連載 星夜の逸品 -児玉光義-

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里帰りした「組立キット」 5/5
~五藤式40×~80×天体望遠鏡「組立キット」~

更新日 2014.3.5

(写真)対物レンズ枠      接眼部

↑(写真)<左>対物レンズ枠 <右>接眼部

「対物レンズ枠」と「接眼部」は、ベークライトでできています。対物レンズ枠には、「GOTO OPT. TOKYO JAPAN E.L.=1M」とあります。接眼部には、ドロチューブを引き抜いたり差し込んだりすると、カチッ、カチッといって大きく動きますが、ドロチューブを左右に回転させると、前後に細かく動くように工夫されています。

(写真)筒受け      接眼鏡

↑(写真)<左>筒受け <右>接眼鏡

「筒受け」と「接眼鏡」のレンズ枠も、ベークライトでできています。筒受けの横にも、「GOTO JAPAN」とあります。接眼鏡は、五藤光学の実用新案に登録されている、ハイゲン式のH12.5mmとH25mmの2種類に使える組み合わせ式のものです。ベークライトのキャップには、「GOTO OPT. TOKYO JAPAN」とあります。
また、サングラスは、薄い金属の板をプレスして作った枠に、色ガラスのフィルターがはめ込まれ、金属の爪で止められています。これを、接眼鏡のキャップにはめ込んで使うようになっています。

(写真)接眼鏡の組み合わせ

↑(写真)接眼鏡の組み合わせ

接眼鏡の組み合わせ方は、①+②+③と組み合わせると、ハイゲン式のH12.5mmになります。また、①+③+④と組み合わせると、H25mmになります。

(写真)「組立キット」の梱包材

↑(写真)「組立キット」の梱包材

組立キットの段ボールの箱を見ると、紙を細く切って敷き、また、それを紙袋に入れて緩衝材にしています。梱包材やスタイロパックなどの緩衝材はなかったらしく、時代を感じさせます。

おわりに

五藤光学の天体望遠鏡は、ほとんど学校の備品として購入されることを目的に製造されました。従って、今回紹介した、五藤式40×~80×天体望遠鏡「組立キット」のように、子どもの「夏休みの工作用」や「クリスマスのプレゼント用」に開発された望遠鏡は、とても珍しいことです。五藤光学87年の歴史上、最初で最後の製品ということということができます。そこで、このスエーデンから里帰りした「組立キット」は、未開封のまま長く保存しようと考えています。

(写真)ルネ・ヨハンソンからのメッセージ・カード

↑(写真)ルネ・ヨハンソンからのメッセージ・カード

最後に、「組立キット」の所有者だった、スエーデンのルネ・ヨハンソン氏からのメッセージ・カードを紹介します。「このキットで、あなたが満足されればよろしいのですが」というようなことでしょうか。

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