更新日 2013.8.28
先の雑誌広告によると、このポケット天体望遠鏡は、「一機よく数種の望遠鏡を兼ぬ。応用範囲の広きこと天下比類なく、天体望遠鏡20倍、ガリレオ式地上望遠鏡、ハンドル付野外望遠鏡、同右、オペラグラス、太陽観測機、ルーペ(虫眼鏡)」とあります。つまり、ポケット天体望遠鏡ひとつで、いろいろな用途に使えるということです。
学校の備品として購入できるのは、口径25mm単レンズの、定価30~40円の天体望遠鏡でした。従って、アマチュア天文家や一般の人々が、気軽に買える価格ではありません。そこで、一般の人々も購入可能な5円という価格で製造販売したのが、このポケット天体望遠鏡です。しかし、当時の5円は、今の数万円にあたると考えられます。従って、天体観測だけでなく、地上の景色はもちろん、オペラグラスや虫眼鏡としても利用できるようにしたのです。
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