更新日 2014.7.16
昭和5年に発行された、「型録第二・第二版」という角型ピラーの6インチ運転時計付赤道儀のイラストの入ったカタログがあります。
↑(写真)昭和5年発行の「型録第二・第二版」(表)
↑(写真)昭和5年発行の「型録第二・第二版」(裏)
このカタログには、
口径 41mm、「ダイアナ号」、
口径 47mm、「アポロン号」、
口径 58mm、「ウラノス号」、
それから「三吋天体望遠鏡(経緯台)」、「三吋天体望遠鏡(赤道儀)」、「四吋天体望遠鏡(赤道儀)」等を含む6機種がイラスト付で詳しく説明されています。
ダイアナ号のところには、「本機は特に大衆用を目的として製作せるものにて価格を極度に廉とし以て天文趣味の普及に資せり。されど実質的能率は対物鏡径の極限に達せる優秀機なり。
対物鏡は天体用として球面収差、色収差、コーマ等の最小なる二枚合せ口径41粍焦点距離800粍の優良色消対物鏡を用い十分なる条件の下に本口径の理論可視等級10.2等及び分離角2.85秒を夫々満足せしむる好能率を有す。接眼鏡は視野広く鮮明なるハイゲン式二個を付属し夫々天体の性質に応じたる倍率を使用し得らる、・・・・・云々」とあります。因みに、付属している接眼鏡の焦点距離は、12.5mmと25mmです。従って、天体用の倍率は、64×と32×でなければなりません。地上用接眼鏡については、「本機の地上用接眼鏡はルーフプリズムを使用せる弊所発明の特許品にて視野の甚だ鮮明なるを特色となす。」とあるだけで、焦点距離の記述はありませんので倍率は分かりません。
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