更新日 2014.12.17
Sさんによれば、ダイアナ号の段ボール箱の中には、その他当時のカタログや定価表、1956年の主な天象と惑星だよりなども入っていたといいます。
↑ダイアナ号の箱に入っていた当時のカタログ
↑1956年の主な天象と惑星だより
これらのカタログやチラシは、私にとってもとても懐かしいものです。中学生のころ、M君やT君と夜な夜な天体観測をしていましたが、田舎の小さな本屋さんには『天文年鑑』など置いてありませんでした。ところが、当時、五藤光学に天体望遠鏡のカタログを請求すると、カタログの他に、その年の天象や惑星の情報の入ったチラシも送ってくれました。私たちは、そのチラシをたよりに天体観測をしていたのです。
このダイアナ号は、英文のカタログにも登場します。
↑昭和32年発行の英文カタログ
ところで、私の手許には、昭和29年(1954)のカタログも定価表もありませんので、確かなことは言えませんが、昭和29年か昭和30年(1955)に発売された、このダイアナ号は、昭和34年(1959)年までは「定価表」に掲載されていましたが、昭和35年(1960)には、「組立キット」とともに姿を消しています。従って、このダイアナ号が製造販売されたのは、わずか5~6年間だったようです。こうして、ダイアナ号は、昭和3年に口径42mmでデビューし、昭和5年には卓上型になり、口径36mmになり、戦後の昭和23年に口径58mmなったと思ったら、昭和30年には口径42mmに戻り、昭和34年に31年間の波乱万丈の生涯を閉じました。
< 4.にもどる | 6.にすすむ > |