更新日 2015.9.30
そこで、『科学知識』の翌月号を見てみました。
↑『科学知識』昭和3年5月号
↑『科学知識』昭和3年5月号に掲載された望遠鏡の写真
すると、どうでしょう、今度はちゃんと仕様に合った写真が掲載されているではありませんか。そして、これと同じ広告が7月号まで掲載されています。なぜ、4月号の写真だけ違うものが掲載されたのか、今となっては知る由もありませんが、私は、新製品の写真が、広告の入稿までに、間に合わなかったのではないかと推測しています。
広告には、「ウラノス号」の名はどこにも出てきません。しかし、対物レンズの口径が「二吋四分ノ一完全色消」とありますので、2.25吋×25.4mm≒58mmですから、この望遠鏡が、故五藤齊三氏が『天文夜話』に書いたウラノス号に違いありません。そこで、この望遠鏡を「ウラノス号1型」と呼ぶことにしました。
ところで、『科学知識』の昭和3年4月号では、定価が190円だったものが、5月号以降では210円になっています。また、4月号の倍率のところに20×というのがありますが、これは地上用接眼鏡の倍率です。それが、5月号以降では44×に変更されています。その他の仕様は変わりません。
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