連載 星夜の逸品 -児玉光義-

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幻のウラノス号1型 3/20
~五藤式天体望遠鏡のベストセラーウラノス号の初期型~

更新日 2015.10.7

ウラノス号1型の鏡筒(1)

天体望遠鏡で重要なものは、鏡筒と架台と三脚です。ここでは、ウラノス号1型の鏡筒を詳しく見て行くことにしましょう。

(写真)ウラノス号1型の鏡筒

↑ウラノス号1型の鏡筒

鏡筒は、主に「対物レンズ部」と「鏡筒部」、「接眼部」の3つの部分からできています。また、各部の寸法は下記のようになっています。

(写真)ウラノス号1型の鏡筒各部の寸法

↑ウラノス号1型の鏡筒各部の寸法

≪鏡筒部≫
まず、「鏡筒部」ですが、直径が64φ前後で、長さがおよそ640mmの円筒形です。よく見ると、引き抜きのパイプではなく、厚さ2mmの鉄板を円筒形に丸めたものです。従って、真円ではなく少し歪んでいて、筒内絞りもありません。

(写真)ウラノス号1型の鏡筒のつなぎ目

↑ウラノス号1型の鏡筒のつなぎ目

外装は、外側が白色の半艶塗装、内側が黒の艶消し塗装で、手塗りではなく吹付のようです。鏡筒の両端の内側には、62φでW=1/32(1吋の中に32山)のネジが切ってあり、それぞれ「対物レンズ部」と「接眼部」がねじ込まれるようになっています。鉄板でできているので非常に重く、筒だけで1,572gもあります。

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