連載 星夜の逸品 -児玉光義-

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幻のウラノス号1型 8/20
~五藤式天体望遠鏡のベストセラーウラノス号の初期型~

更新日 2015.11.18

ウラノス号1型の鏡筒(6)

≪接眼部≫

ところで、以前ご紹介したウラノス号4型の接眼スリーブは、最近のものよりもちょっと小振りで、接眼鏡のバレルを握るように締め付けるチャック法式の接眼スリーブでしたが、ウラノス号1型の接眼スリーブは、2本の摺り割りを切っただけのごく簡単なものです。

(写真)左端から、ウラノス号1型、4型、最近の接眼スリーブ

↑左端から、ウラノス号1型、4型、最近の接眼スリーブ

ここで注目したいのは、実は接眼スリーブではなく、それをねじ込むドローチューブのネジ径なのです。

(写真)ウラノス号1型の接眼部の仕組み

↑ウラノス号1型の接眼部の仕組み

ドローチューブの内側には、28.6φでW=1/32(1吋の中に32山)のネジが切ってあります。
以前、「望遠鏡最初の付属品」のところで紹介した、故五藤齊三氏が日本光学時代に開発し、五藤光学設立後に製品化したミラー式の「高級太陽投映機」ですが、この投映機を直接取付けることのできる望遠鏡を長い間探していたのです。
ところが、高級太陽投映機に付属しているアダプターのネジが、ちょうど28.6φでW=1/32だったのです。そこで、ウラノス号1型の接眼部から接眼スリーブをはずし、高級太陽投映機にアダプターを付けてねじ込んだところ、見事に取付けることができました。

(写真)ウラノス号1型に取付けた高級太陽投映機

↑ウラノス号1型に取付けた高級太陽投映機

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