連載 星夜の逸品 -児玉光義-

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幻のウラノス号1型 9/20
~五藤式天体望遠鏡のベストセラーウラノス号の初期型~

更新日 2015.11.27

ウラノス号1型の架台部(1)

先にも紹介したように、『科学知識』昭和3年4月号に掲載された五藤光学研究所の広告によれば、挿絵とは異なりますが、架台は、水平垂直微動装置完備とありますので、間違いなく英国式の経緯台です。

(写真)ウラノス号1型の架台の構造と各部の名称

↑ウラノス号1型の架台の構造と各部の名称

≪筒受と支柱≫

架台部は、筒受を含む「支柱」と、水平微動を含む「架台」、それから「高度微動」に分けることができます。支柱はその形から、ビール瓶などと呼ばれました。

(写真)ウラノス号1型の筒受と支柱の長さ

↑ウラノス号1型の筒受と支柱の長さ

筒受は、文字通り鏡筒を受ける金具です。鋳鉄製で、鏡筒には、M4の丸ネジ(太さが4mmで頭が丸いネジ)2本で取付けられています。一方、支柱は鏡筒(望遠鏡)を支えるためのもので、鉄の丸棒を削って作られています。従って、筒受と支柱それに高度クランプなどの小物を入れると、重さは1,223gにもなります。

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