更新日 2016.6.6
1インチ望遠鏡「甲号」の架台は、とてもシンプルな手動式の経緯台です。架台部は、「筒受と支柱」、「架台」から成っています。
≪筒受と支柱≫
↑1インチ望遠鏡「甲号」の筒受、支柱、架台
「筒受と支柱」は、専用の蝶ボルトで止められています。この専用の蝶ボルトですが、蝶の羽根のようなところ(ミッキーマウスの耳のようなところ)は、武骨で手作り感丸出しです。しかし、望遠鏡マニアは、そういうところがたまらなく好きなのです。
つぎに、鏡筒を筒受に取付ける方法ですが、五藤齊三氏の『天文夜話』には、「白ペンキを厚く塗って貰った立派な鏡筒を作り、それを筒受金物にボルトで取り付けるという方法をとった。」とありますが、これは「乙号」の話しで、「甲号」はM4の丸ネジ2本で取付けられています。重さは550gです。
↑1インチ望遠鏡「甲号」の鏡筒の取付け状態
≪架台≫
架台は、上の方から支柱が入るようになっていて、下の方には三脚の足をねじ込む金具が3個付いています。
↑1インチ望遠鏡「甲号」の架台
架台は、鉄の鋳物製で、重さは1,478gもあります。
ところで、「乙号」の架台は、水洗トイレが詰まったときに使用する「つまり取り」のゴムの部分のような形をしています。
↑1インチ望遠鏡「乙号」の架台
そして、三脚の鉄棒の足を、「つまり取り」の内側にねじ込むようになっています。従って、三脚の足の開き具合を、自由に閉じたり開いたりすることはできません。そこで、「甲号」の架台では、三脚の足をねじ込む金具を蟇股(かえるまた)にして、架台の外側に取付けてあります。こうすることによって、三脚の足の開き具合を、自由に閉じたり開いたりすることが出来るようになりました。
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