更新日 2016.6.20
先に紹介した、1インチ望遠鏡の「説明書」によれば、「三脚は「ガーデントリップルタイプ」(庭園用三脚型)で、長さが一米半もあり、中央から二ツに螺子に依り取外されますから、携帯格納共に極めて便利であるのみならず、全金属製ですから、甚だ安定が宜敷のであります。」とあります。
庭園用三脚型といえば、古いワトソン(W. WATSON & SONS, LTD.)のカタログを見ると、教育及び観測者用望遠鏡のところに、“Tripod Garden Stand”とか“mounted on a tall garden stand”といった言葉が出てきますので、そのあたりを参考にしたのではないでしょうか。
↑1インチ望遠鏡「甲号」の部品
上に示したのは、1インチ望遠鏡の「甲号」を個々の部品に分解した写真です。下の方の6本の鉄の棒が三脚の足です。
↑1インチ望遠鏡「甲号」の三脚の上段の足
三脚の上段の足は、太さが16φで、長さが710mmの鉄棒です。蟇股に入る方には、雄ネジが切ってあります。
↑上段の足の反対側の端
また、上段の反対側の端には、下段の足が入るように、雌ネジが切ってあります。重さは3本で3,367gです。
↑1インチ望遠鏡「甲号」の三脚の下段の足
三脚の下段の足は、太さが13φで、長さが715mmの少し細い鉄棒です。上段の足に入る方には、雄ネジが切ってあります。
↑下段の足の石突
また、下段の足の反対側の端は石突ですが、ただ丸くなっているだけです。重さは3本で2,130gです。
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