連載 星夜の逸品 -児玉光義-

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製図用コンパスセット 8/22
~見事なデザインの製図機器~

更新日 2016.10.17

小型の英式コンパスセット(4)

<英式大型コンパス>

(写真)英式大型コンパス

↑英式大型コンパス

大型コンパスには、スプリングコンパスや中型のコンパスのようなツマミはありません。従って、両脚かてっぺんの蝶番のところを持って操作します。上に掲げた写真では、両脚に針が付けてあり、ディバイダーとして使えるようにしてあります。コンパスとして用いるときは、針のついている脚を途中から引き抜き、上の写真の右側にある烏口や鉛筆用の芯ホルダーを差し込みます。また、更に大きな円を描くときは、その間に左側の延長棒「アタッチメント」を入れます。

<英式ディバイダー>

(写真)英式アジャスター付ディバイダー

↑英式アジャスター付ディバイダー

ディバイダーというのは、割りコンパスのことで、昔は両脚器といいました。従って、アジャスター付のものは「加減付両脚器」と表記されます。線を分割したり、地図上の距離を測ったりするときに用いるコンパスのことです。正確に間隔を測るときには、上の写真の左脚に付いているネジを回して調節します。

<英式烏口>

(写真)英式烏口(骨角柄)

↑英式烏口(骨角柄)

烏口は、エッジの部分と柄から成っています。エッジの付け根の部分は洋銀で、先端は特殊鋼でできています。柄の材質は、高級なものは象牙ですが、普通は動物の骨でできています。また、形状も全体が丸い「丸柄」と、前半分が四角の「角柄」の2種類があります。KENT(内田洋行)のものは、「骨角柄」です。

英式烏口(骨角柄)針付

↑英式烏口(骨角柄)針付

また、柄の先のキャップをとると針が現われます。従って、正しくは「英式烏口(骨角柄)針付」と表記されます。しかし、この針をどのように使うのかは分かりません。この烏口は、ポスターカラーも使え、太い線から中細の線までを引くのに向いています。

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