更新日 2017.1.23
ここで、ちょっと珍しい三角ディバイダーを紹介しましょう。ケースに格納されているときは、下の写真のような形をしています。
↑三角ディバイダー
しかし、実際に使うときには、つぎの写真のような、実に妙な形になります。盂蘭盆(うらぼん)のとき、旧暦の7月15日の朝から16日の夕方にかけて、ナスやキュウリに箸を刺し、牛や馬の形にして玄関先におくと、ご先祖さまがこれに乗って帰るといいます。この三角ディバイダーを見ると、私はこのナスやキュウリで作った牛や馬の形を思い出します。
↑三角ディバイダー(使用時)
↑洋銀と特殊鋼のつなぎ目
英式や仏式のコンパスの烏口は、上の写真のようにエッジの部分が特殊鋼になっていますが、それがアタッチメントの脚の部分の洋銀と非常にうまく繋いであります。この技法は、烏口のエッジの部分だけでなく、コンパスやディバイダーの頭部の蝶番のところにも使われています。
↑コンパス頭部の蝶番(横向)
英式や仏式のコンパス頭部の蝶番のところは、上の写真のように、コンパスの片方の脚は全部洋銀で作られています。この脚の頭部は、正面から見ると丸い形をしていますが、横から見ると写真左のように、幅1mmの2本の切り込みが入っています。また、もう一方の脚の方は、写真右のように、頭部は幅1mmの特殊鋼2枚で作られていて、この2枚の板は幅1mmの隙間を開けて洋銀の足に繋いであります。
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