更新日 2017.10.26
前回に引き続き、今回もコンパスの紹介です。ただし、今回は地上の方位を知るためのコンパスの紹介です。
ところで、今から31年前の昭和61年(1986)に、ハレー彗星が76年振りに太陽の近くに帰ってきました。その真っただ中に、誠文堂新光社が、月刊天文ガイドの別冊として『号外PHOTO ハレー彗星』という雑誌の号外を出しました。その中に、「ハレーを見るための七つ道具」という記事があり、双眼鏡・望遠鏡という観測機材についで“方位磁石”が挙げられています。
「星をよく知っている人は、夜空で方角を求めることが簡単ですが、大抵の方は、北極星が山の影で見えないなんてことになると、お手あげです。はたして、ハレー彗星はどこにいるのか・・・・・こうならないように、方位磁石を忘れずに。」とあります。
そして、ここに掲げてある写真によれば、それは「学習用のコンパス(方位磁針)」です。
↑学習用のコンパス
手許にある古い小学校4年生の教科書「新しい理科」4上に、方位磁針の使い方として、
① 調べるものの方向を向き、方位磁針を回して、針の色のついた方(N極)に、「北」の文字を合せる。
② 調べるものが、どの方位にあるかを読みとる。
とあります。
以前は、よく「シルバ・コンパス」などと呼ばれましたが、これはスウェーデンのシルバ社の作ったコンパスだったからで、今は「ベースプレートコンパス」といいます。
↑ベースプレートコンパス
このベースプレートコンパスは、ナビゲーションに必要な多くの機能が盛り込まれた万能型のコンパスで、主にオリエンテーリングなどの競技に用いられます。磁針が収めてあるカプセルにオイルが注入されていて、針がしっかりと止まるように出来ているのが特徴です。
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