連載 星夜の逸品 -児玉光義-

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いろいろな方位磁石 3/5
~学習用のコンパスから江戸時代の航海用のコンパスまで~

更新日 2017.11.13

プリズムコンパス

その他、プリズムコンパスと呼ばれる、より高級なコンパスもあります。

(写真)プリズムコンパス

↑プリズムコンパス

和磁石

天文やプラネタリウムに携っている方はご存知と思いますが、南北を結ぶ線を“子午線”というように、昔、日本では、地上の方位に十二支を当て呼んでいました。従って、昔のコンパス(和磁石)の表示も、そうなっていました。

(写真)12方位の和磁石

↑12方位の和磁石

つまり、真北の子から時計まわりに、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥と測ります。さらに細かな方位は、八卦の艮(ごんorうしとら)、巽(そんorたつみ)、坤(こんorひつじさる)、乾(けんorいぬい)を、北東、南東、南西、北西の4方位に当てます。さらに、十干のうち紛らわしい戊と己を除いた甲(こうorきのえね)、乙(おつorきのと)、丙(へいorひのえ)、丁(ていorひのと)、庚(こうorかのえ)、辛(しんorかのと)、壬(じんorみずのえ)、癸(きorみずのと)を加えて24方位を表します。

(写真)24方位の和磁石

↑24方位の和磁石

和磁石のケースは木製で、中を円形に刳り貫き、中央にピンを立て、その上に磁針を載せ、釘抜きのようなもので円形に欠いた板ガラスで蓋をし、さらに円形に曲げた針金で止めています。大きさは、直径が2寸半(75mm)から4寸(120mm)で、重さは90gから300g程度ですから、旅などに携帯したもののようです。

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