連載 星夜の逸品 -児玉光義-

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天体望遠鏡の格納箱「part 2」 5/5
~格納箱を見ればおおよそいつ頃のどんな望遠鏡か見当がつきます~

更新日 2018.3.26

戦前のコメット号の格納箱(5)

対物鏡や接眼鏡などを小箱に入れて、格納箱に差し込むという方法は、望遠鏡よりも18年ほど前に発明された顕微鏡の格納箱でよく使われています。その方法を、手許にあるライツ社の古い顕微鏡で紹介します。

(写真)ライツの古い顕微鏡

↑ライツの古い顕微鏡

(写真)顕微鏡の小物や部品の収納方法

↑顕微鏡の小物や部品の収納方法

顕微鏡の格納箱の上部に、写真のような、(A)(B)(C)の3つの小箱が挿入されています。

(写真)顕微鏡の小物入れ

↑顕微鏡の小物入れ

それぞれ、(A)は接眼レンズ・ケース、(B)は対物レンズ・ケース、(C)はプレパラート・ケースです。このように、顕微鏡本体を入れた後の隙間を利用して、小物を上手に収納しています。おそらく、戦前のコメット号のサングラス(または接眼鏡)も、このような小箱に入れて挿入されていたのかも知れません。
また、戦前のコメット号の格納箱には、運搬に便利なように、丈夫な取っ手が付けられています。

(写真)戦前のコメット号の格納箱につけられた取っ手

↑戦前のコメット号の格納箱につけられた取っ手法

しかし、これを使って片手で望遠鏡を運ぶには無理があります。持ち上げる時にだけに使うのでしょう。

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