連載 星夜の逸品 -児玉光義-

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天体望遠鏡の格納箱「part 3」 5/5
~格納箱を見ればおおよそいつ頃のどんな望遠鏡か見当がつきます~

更新日 2018.5.2

コメット号の格納箱に貼られた“銘板の怪”(5)

(写真)コメット号(戦後)の格納箱の収納状態

↑コメット号(戦後)の格納箱の収納状態

ところで、格納箱の箱と蓋をつなぐ蝶番は、だいぶ丈夫なものになっています。

(写真)コメット号(戦後)の格納箱に使われている蝶番

↑コメット号(戦後)の格納箱に使われている蝶番

(写真)格納箱に使われている蝶番箱用金具「つの字」

↑格納箱に使われている蝶番箱用金具「つの字」

また、蓋が勝手に開かないように止める箱用金具の「つの字」も、大型のものが使われています。
最後に、格納箱の仕切り板の、鏡筒や地上用接眼鏡の入る窪みなどに貼られているフェルトについて記しておきます。
広辞苑(第5版)によれば、フェルト(felt)は、羊毛その他の獣毛を原料として、湿気・熱および圧力を加えて縮絨(しゅくじゅう)し布状にしたもの。帽子・敷物・履物などに使用。とあります。
ところで、天体望遠鏡の格納箱に貼られるフェルトは、時に黒色や白色のものもありますが、ほとんどが緑色のものです。しかし、今回のコメット号の格納箱には、めずらしく赤色のフェルトが使われています。

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