更新日 2018.5.7
平成20年(2008)の夏に、かつて株式会社五藤光学研究所が提供していたTBSのラジオ番組「星への誘い」の放送用の録音テープが見つかりました。
↑五藤光学提供のラジオ番組「星への誘い」放送用テープ
これは、今から56年前の昭和37年(1962)11月17日に放送された初回放送用の録音テープです。しかし、手許にオープンリールのテープデッキがないので、業者に頼んでCDにダビングしてもらって聴きました。
科学評論家の草下英明氏の構成で、女優の鳳八千代さんがナレーションを担当した、後に城達也氏のナレーションで有名になった“ジェットストリーム”の走りのような内容の番組です。
「11月17日土曜日放送の“星への誘い”です。
星への誘い・・・・・四季折々の星空、日本では見られない南や北の星の世界、星座にまつわる神話。五藤光学のプラネタリウムは、宇宙の神秘を思うままに映し出す魔法の機械です。プラネタリウムと天体望遠鏡でお馴染みの、五藤光学がお送りする星への誘い。
毎週土曜日のこの時間、お休み前のひととき、楽しい星座のお話しと、美しい音楽でお過ごしください。」
というアナウンサーのナレーションが入ります。
そして、「今晩は、鳳八千代です。今夜から、毎週この時間に、みなさまとご一緒に、美しい音楽を聴きながら、星座のお話しをして行くことにしましょう。」といって、鳳八千代さんが登場します。そして、島崎藤村の『千曲川スケッチ』の一節を紹介した後、マウントバーニー・オーケストラの『夢見る頃を過ぎても』の曲がかけられます。
つぎに、11月に見られる星座の紹介をした後、アンドロメダ座の神話のお話しです。その後、モートングード・オーケストラの『ムーングロー』の曲がかかります。さらに、アンドロメダ銀河の説明になり、ここで、アンドロメダ銀河までの距離を175万光年としているのは、時代を感じます。因みに、現在は230万光年とされています。そして、3曲目のスタンリーブラック・オーケストラの『スターセレナーデ』がかけられます。
つぎに、国立科学博物館の村山定男先生を招き、11月の話題として「しし座流星群」の話を聞きます。33年毎にたくさん流れるので、つぎは1965、1966年頃に多く飛ぶという話です。そして、鳳八千代さんは、つぎのように結んでいます。
「どうも、先生ありがとうございました。この時間では、これからもいろいろと天体の話題についてお話をお聞きしてまいりたいと思っています。こんな話を聞きたいというご希望がありましたら、どしどしご質問をお寄せくださいね。では、今夜はこの辺で、来週土曜日のこの時間で、・・・みなさんご機嫌よう。」
その後は、アナウンサーによる五藤光学の宣伝で、セントルイス市の科学館に五藤光学の大型プラネタリウムが納入され、近くオープンすることなどが述べられた後、エンディングで、「五藤光学がお送りした星への誘い、出演は鳳八千代さん、そして、構成は草下英明さん、使いましたレコードは、コロンビアとロンドンでした。なお、係では、・・・・・・・・・・・・。」とつづきます。
2.にすすむ > |