連載 星夜の逸品 -児玉光義-

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シーロスタットと2吋半経緯台 2/5
~6cm(2吋半)経緯台(普及型)の高度・方位部分微動のルーツ~

更新日 2018.7.17

シーロスタットの話(2)

(写真)20cm(8吋)シーロスタット

↑20cm(8吋)シーロスタット

前掲の写真のシーロスタットは、廃棄処分になったものをいただいたものです。員数外で残っていた部品をかき集めて、1次鏡の目盛環・枠・鏡・蓋、2次鏡の鏡のないところまで修復したものです。これでも、昭和33年4月19日の伊豆諸島の八丈島金環日食に遠征し、写真撮影に活躍したものだと聞きました。
この型式のシーロスタットは、昭和11年発行のカタログや、昭和13年改訂の定価表にも掲載されています。
また、昭和11年7月22日~31日に開催された「アマチュア写真知識の会」や昭和13年10月に開催された商工省主催の「光学振興展覧会」にも実物が展示されています。

(写真)昭和11年に開催されたアマチュア写真知識の会

↑昭和11年に開催されたアマチュア写真知識の会

さらに、この型式のシーロスタットは、昭和18年2月5日の北海道釧路日食や、昭和33年4月19日の伊豆諸島八丈島金環日食にも使われました。

(写真)昭和18年2月5日の釧路日食

↑昭和18年2月5日の釧路日食

(写真)八丈島金環日食:ポプラ社刊『天文台と望遠鏡』より

↑八丈島金環日食:ポプラ社刊『天文台と望遠鏡』より

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