更新日 2020.11.6
先に述べた、五藤式天体望遠鏡使用説明書「ウラノス号」の中の太陽投映機の使用法のつづきを記します。
「投映は室内、白壁、襖、白紙又は映写用「スクリーン」等何でも任意の方向に出来る。多人数が同時に各種の観測や実験をする事が可能である為従来より学校教育には必須のものとして絶大なる賞讃を博している。」それでは、実際に使ってみましょう。
(a)太陽像の投映
↑太陽投映機各部の名称
↑太陽投映機による太陽の投映
望遠鏡を太陽に向け、接眼アダプターから太陽光が出るようにして太陽投映機を挿入します。赤経と赤緯(または方位と高度)の微動ハンドルを回し、プリズム面から強力な太陽光が出てくるように調整します。つぎに「投映レンズ(接眼鏡)」の回転と「プリズム枠」の傾きを微動し所定の「スクリーン」に投映し、ピニオンハンドルを回して太陽像のピントを合わせます。
↑投映された太陽像(黒点は見えない)
すると、太陽の全貌とともに黒点の暗部や半暗部が鮮明に映ります。しかし、今日は何も見えません。
(b)顕微鏡像の投映
↑顕微鏡像の投映
顕微鏡像を投映するには、まず、光源として太陽光を使いますので、太陽像を投映しておきます。つぎに、「プレパラート挿入口」の中にある2枚の「ばね(クレンメル)」を外し、顕微鏡用のプレパラートを「プレパラート挿入口」から差し込み、試料が中央にくるように調整して「ばね(クレンメル)」でプレパラートを固定します。
つぎに、顕微鏡像のピントを合わせますが、それには「投映レンズ(接眼鏡)」を一方の手で支え、もう一方の手で「プレパラート用ピント調整リング」を静かに回します(下図参照)。
↑顕微鏡像のピントの合わせ方
↑太陽投映機によって投映された顕微鏡像
< 3.にもどる | 5.にすすむ > |