更新日 2020.11.13
(c)シュリーレン法の実験とヘリオスタットの代用
太陽像を5m位のところに投映しておき、太陽投映機から1~2mのところで光路を遮るように手をかざすと、スクリーンの太陽像の中に手の影が映ります。その時、体温により手から生ずる上昇気流が陽炎の様にゆらゆら映ります。また、熱湯の入った小瓶や、火のついたローソクなどを光路にかざすと、物凄い上昇気流が鮮明に映ります。このように、とても高級な設備を必要とする流体力学の「シュリーレン」の実験がいとも簡単にドヴォローク法により実施できます。また、「ヘリオスタット」の代用として屋外の太陽光線を任意に屋内に導くこともとても有用です。
(d)接眼鏡の代用
このことについては、4ページのはじめに書きましたので、ここでは省略します。
(e)プリズム部の利用
「プリズム」、「プリズム枠」、「プリズムの角度調整ネジ」などの「プリズム部」の取り付けネジは、接眼鏡のキャップやサングラスの取り付けネジと同じですから、接眼鏡に取り付けて使用することができます。
まず、太陽投映機からプリズム部を外し、つぎに、使用する接眼鏡からキャップを外します。
それから、接眼鏡に太陽投映機のプリズム部をねじ込みます。
↑望遠鏡に差し込まれたプリズム部を付けた接眼鏡
つぎに、太陽投映機のプリズム部を付けた接眼鏡を、望遠鏡の接眼アダプターに差し込みます。こうすると、接眼鏡の焦点距離は、太陽投映機の投映レンズの焦点距離よりも短いので、近距離でも拡大率の大きな投映像が得られます。また逆に、残ったプリズム部を外した太陽投映機の方は、太陽投映板の付いた望遠鏡に用いることによって、投映顕微鏡として利用することができます。
このように、太陽投映機は多くの人々が同時に観察するのに向いているので、「星を見る会」や「観望会」などで使ってみたらどうだろうか。
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