更新日 2024.10.11
4月18日、この日午後、高知から関勉という青年が見えた。天文研究をしておって自分の6インチF6という木辺反射鏡で彗星を探している。神田氏に観測の見取図を送った折とのこと。星図はチェコのもので頗る詳しい図で13等星と夥しい星雲-星団が出ている、全く彗星ハンティングに使うものであるとのこと。関君の反射鏡は、箱を2つ梯子に載せたような方法であるという。これも面白い。
1947年11月18日 200インチ反射鏡は、1932年以来パサデナのカリフォルニア工科大学で磨かれて、その最後の場所に行く2日(two days)の旅についた。パロマー山は海抜5,600フィートあって、反射鏡を受け入れる準備は出来ている。サンディエゴから直線距離で45マイルあり、山は6.5マイルのきつい坂である。上は平たくて広い。
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開所式:1948年6月3日に行われた。 |
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200インチには、7個の反射鏡が付く。 |
1. |
200インチ放物面鏡、焦点距離55 1/2フィート或は666インチ。 |
2. |
カセグレン凸面鏡、直径41インチ、双曲面 離心率1.52 焦点距離が266 2/3フィート |
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或は3,200インチ。 |
3. |
2個のクーデ(肘が曲がったようなクランク状の継ぎ管)用の双曲面鏡、直径36、32 |
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インチ、離心率1.25、焦点距離500フィート或は6,000インチ。 |
4. |
反射した光線を極軸に沿って、望遠鏡の南側の恒温室内のクーデ分光器に導く、 |
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26×53インチのクーデ用斜鏡、 |
5. |
赤緯が50°の北側の天体を観測する時に、クーデ斜鏡として用いるための、直径28と |
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20インチの2枚の補助平面鏡。 |
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これら総ての鏡は、Pyrex glass(パイレックス・ガラス)によって作られた。 |
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サクラメント大学天文台再開 |
おおくま座の渦巻星雲 M81 を、200インチ ヘール望遠鏡で撮った報告が出たそうな。スカイ&テレスコープ、1949年6月号。300万光年にあり、中心は星として分離しないが、或は星に分解せられた。この宇宙(銀河)は、3億の太陽の出す光と同じであるらしい。200インチの主焦点で1時間の露出、100インチでは赤緯69°より北は撮れないが、60インチでは4時間かかりて撮ったものと比較する。なお、48インチ シュミットカメラでは、10億光年の距離の銀河が撮れる。
5月5日の発表によれば、200インチの鏡は取り下し外部の18インチ ゾーンを磨き直すことになった、それがパロマーで6月かかって直す計画とのこと。
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